保険料は値上げ路線
23区の国民健康保険をはじめ、後期高齢者医療制度、協会けんぽ(旧社会保険)は10年度の保険料の実質引き上げを決定しました。
国民健康保険については、保険料算出基準に用いる「均等割り・所得割の料率」を共に引き上げ、年額の保険上限金額も59万円から63万円としました。400万円の世帯を例にとっても年17,190円の値上げとなり、ほとんどの世帯がその対象となります。
後期高齢者医療制度も同様に、改定により加入者の約4割の人が値上げの対象に。また、協会けんぽも全国平均保険料が国庫負担引き上げ措置をこうじても一世帯当たりの保険料値上げという事態となっています。
不景気のどん底での保険料増のしわ寄せは家庭への大打撃へとつながる不安材料となりそうです。
土建国保料は据え置き
前回、9月時点の医療費実績などを踏まえた、次年度保険料への影響額を試算した結果は、一世帯当たりの平均月額が1,964円増との算出を見込みました。
その後順次、月ごとの医療費や国が示す拠出金・後期高齢者医療制度支援金などの諸係数が明らかになるにつれ、上半期上昇傾向にあった医療費が比較的安定したこと、さらには国の当初見込みとして提示されていた支援金に大幅な修正(減額)があったことから一世帯当たりの影響額が848円となりました。
昨年に引き続き景気は大不況真っ只中です。不況の波が仲間の生活を圧迫していることを考慮すると、保険料の値上げは避けるべき要因です。
東京土建では緊急対策として、10年度の保険料の据え置きを決定し、家計に打撃を与えない措置をとりました。一世帯当たりの不足分(848円)については、積立金等の取り崩しを行い抑制に努め、厳しい今年を乗り切ることとしました。