1日目 高さはムサシ(武蔵)
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スカイツリーを目の前に説明を聞く生徒たち |
9時30分、体操服姿の中学生14人が集まりさっそく始業式。1日目は今話題の墨田区にある東京スカイツリー現場見学へ。
曳船駅から徒歩で現場へ、現場説明は職長の会・幹事長の林さん(設備工事士)が行ないました。間近に見る建設中のスカイツリーに生徒たちは「おおきい〜」、説明が続きます「東京スカイツリーは3つの理念にもとずいて作られいます、理念て何だかわかりますか」「スカイツリーは634mという高さに対して足元の幅は約70mです、どうのようにしてタワーを支えているか知ってますか」真下から見てるわけではないのですが、相当な高さのため首が疲れます。タワー周辺をぐるっとまわり、みんな少々お疲れ気味ですが「集合写真を撮るよ」と声をかけると笑顔で集まってきます。
午後はまず、増子委員長から「建設業に生きる喜び」という講演を聞き、次に実習に。木製プランターの作成。指導は大工の今田さんが行ないました。釘打ちがうまく行きません、木の性質や金槌の持ち方、打ち方などいろいろ教わることがあります。
完成品を前に「どのプランターにお金を出して買おうという気になるか、みんなで投票してみよう」ということになり、最高4票を獲得した生徒には、ご褒美に2階事務所のドリンク機でジュースをプレゼント、1日目を終了しました。
2日目 本格的小屋組みに挑戦
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指導する池内指導員 |
いよいよ今日から2日間を使って小屋組みに挑戦です。指導員(大工)も支部技術対策部長・村上さんを含む5人に増え、まずは鋸で木を切る「修行」から入りました。専門用語のオンパレードで生徒たちも戸惑いながらも作業に集中します。
小屋組みでは、木材に檜を使用、土台、柱、桁、梁、棟束、棟木をそれぞれ手作りで行ないました。鋸の他に、ノミや鉋も使い本格的な実習となっています。村上部長もポツリと一言「手で穴掘るの久しぶりだな」と。刃物を使っているので指導員たちは細心の注意をはらって指導にあたります。難しい作業ですが、だんだんとコツをつかみ指導員から褒められると生徒たちも自然と笑顔が出てきます。
しかし、慣れない作業にだけに中学生には重労働だったかも、午後もだいぶ過ぎると持ってきた水筒の中身が空になった生徒も。(ちなみに作業場は3階会議室でエアコンも効いていました)
夕方になり本日の作業終了、後片付けをして生徒たちも指導員の方たちもお疲れ様でした。
3日目 完成そして働く意義を学ぶ
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鉋かけを指導する今田指導員 |
最終日、朝のあいさつを終えるとさっそく作業に入ります。見ていると明らかに昨日とは何かが違います。みんな作業になれてきたのか、道具の持ち方、身のこなしがほんの少しだけ様になったような気がします。各部材もほぼ出来上がり次に鉋かけを行ないました。これも最初はうまく行きませんでしたが、段々と鉋屑が薄くなっていくのを見て生徒たちは腕が上がっていることを確信しているようでした。
加工作業が終了すると、部材を事務所外の駐車場へ移動させます。置くときも組みやすくなるようにと指示が飛びます。生徒たちが部材を手渡しながら指導員が組み立てます。組みあがった後、生徒たちに小屋の柱に手を掛けさせて揺すらせます。グラグラと動きます。村上部長から「このままでは揺れて危険です、これから筋交いを入れます」指導員たちが手際よく筋交いを入れ、再度、生徒たちに揺らせましたが今度は動きません、「おおー」生徒たちから感嘆の声が。
完成した小屋で全員で記念撮影、そしてお待ちかねの上棟式、とは言っても簡単にということで生徒2人が上に昇って「餅」の変わりに「菓子」をまくという具合で、完成した喜びからか生徒たちは大はしゃぎ。(単純にお菓子がもらえたことに喜んでいただけかな?)
無事儀式も終えて、1人ひとりに終了証が手渡されました。生徒たちが大人になってどんな職業につくかはまだわかりません、建設業と言ってもいろんな職種があります、でも建設業に就かないかぎり今回の体験は今後一生体験できないことだろうと思います、みんなが大人になったときに「中学の職場体験で建設の仕事を体験した」「木の加工って大変なんだよ」と思い出して下さい。
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上棟式餅まきならぬお菓子まき |
3日間を通じて確実に成長した14人 |
指導員体制・・・村上 勇、林 致寛、池内政一、今田晏意、鈴木睦夫、池内俊介 事務局・・・松舘 寛、今宮竜司