シンポジウムは第2部として中央大学の松丸和夫先生をコーディネイターとしてお願いし、組合から中村書記長、業界から島原建設 島原社長、地域から足立区江北三丁目自治会の婦人部副会長の永島氏をパネラーに今後の展望含め語っていただいた。(文責 編集部)
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中央大学教授 松丸和夫先生 |
中央大学の松丸和夫と申します。こちらの看板の後援団体として、足立区と同格に並べていただいた、NPO建政研の理事長も務めています。
2年前に言ったことを私は思い出しています。第一のポイントは、条例は議会が作る法律ということです。千葉県野田市の公契約条例が日本で最初と言われていますが、議会で多数の議員が賛成すると条例ができますが、それには公契約条例が目指している目標や、それを実現していく上での心配事を解決しなければなりません。足立区では1年以上にわたって、検討するための会議を続けています。
都道府県レベルで言うと、愛知県では県知事が昨日公表したようですが、11月末には世田谷区、札幌など、全国各地で堰を切ったように公契約条例の制定を実行しようとしています。
条例が条例として成立するためには、直接的には議会の先生方に頑張っていただきたいと思います。
防災や町づくりと公契約条例がどう結び付くかというと、先ほどの宮古市の滝澤肇室長さんが言っていた、宮古の教訓から学ぶ必要があると思います。
単に、災害が来たときにどうしようというのではなく、常日頃から町づくりや地域の商店街、行政、自治会や町会など、そういう人々とのネットワークを大事に温め育てておかないと、いざというときにどうしたらいいか分からず、みんなで助け合う経験が日頃からなければ、災害のときにどうしたらいいか分からなくなる。この防災、減災を強めていくためには、地域の繋がりや町づくりについて、みんなで日頃から話し合ったり、色々な経験を交流することが大事ではないかと思います。
まとめとして公契約条例を
この足立という地域で、人と人のネットワークと、住みやすく幸せを実感できる町をつくるためには、地域の中の経済と社会が繋がっていくことです。
家具転倒防止や広い意味での住宅リフォームなどは、地域に色々な新しい需要を誘発します。難しい言葉で言うと、産業連関の効果が大きいので、海外旅行に行ってお金を使うのも結構ですが、地元の商店街や産業が潤うことが、最後は自治体の収入増へ繋がるのではないでしょうか。