振動障害とはドリルや削岩機、グラインダーなどの「振動工具」を使用する機会が多い林業職人や建設職人に多く見られる障害です。
振動障害の発症については未だ十分に解明されていませんが、振動工具の使用時間が一千時間を超えると発症しやすいと言われています。振動障害になると、手指や前腕が痺れ、冷えが生じ、皮膚が蝋のように白くなります。また感覚が鈍くなったり、逆に過敏になることもあります。症状が悪化すると、関節の変形や骨の硬化が起こることもあります。
治療方法は「症状が治るまで振動工具の使用を禁止」した上で、運動療法・温熱療法・血管拡張薬や鎮静薬の服用が必要となります。深刻な障害が表れている場合は「職業病」と認定され、労災保険が適用となります。
振動障害の予防には「防寒と保温」「振動刺激の回避」「体操」「禁煙」が重要です。
振動工具だけでなくオートバイの運転にも振動刺激の可能性はあります。また喫煙は末梢の血管を収縮させ、振動障害の誘引、増悪の原因となり得ますのでお気を付け下さい。