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原爆ドームをバックに足立区から参加した各団体代表者の仲間たちと共に集合写真撮影 |
戦争と建設労働者
戦争と建設労働者が密接な関係にあったことは、歴史からも明かです。太平洋戦争中、陸軍は国家事業のためと「軍建協力会」を結成。戦争部隊に建設労働者を帯同させ、最前線で砲台作成等の施設建設に従事させました。そのため戦果が悪化すると、各地で建設労働者が大勢犠牲になってしまったのです。東京土建は「建設労働者を戦争で殺させない」「建設労働者の技術技能を戦争に利用させない」その精神が平和を願う運動の原点になっています。
原水爆禁止を求める国民の声を背景に1955年、初の原水爆禁止世界大会が開催されました。以来毎年、世界の人々と連帯し世界大会が開催されています。この取り組みに支部は代表派遣をしており、今年は3人の仲間が参加しました。
原爆の恐怖と記憶
佐々木靖・花保分会
原水爆禁止世界大会に参加するため、8月4日から三日間、広島に行ってきました。
一日目、原水爆禁止世界大会開会総会にて被爆した方の話を聞きました。強く印象に残っているのが「生き残っても放射線の後遺症に苦しみ、当時の記憶にうなされる」との発言です。8月6日8時15分、今で言う中学生が学校に登校し、8000人以上が周辺にいる中に原爆は投下されました。熱線で皮膚が溶け「熱い助けて!」と川に入るもそこで命が尽き、体も顔もパンパンに。一命を取り留めたとしても、想像もできないような壮絶な苦しみの末亡くなられたとのことです。
2日目、ロシアとウクライナの問題についてオンラインでロシアの方、ウクライナの方双方の話を傍聴しました。反戦運動の締め付けが酷いロシアですが、ウクライナ人を他国に逃がすために尽力している方もいるとのこと。皆が皆争いたいわけではないと知り、少しほっとしました。
原子爆弾が上空で爆発すると、周辺の地表は鉄が溶ける温度の2倍を優に超える4000度に達します。そんなものを、アメリカは5500発、ロシアは6255発、その他多くの国が所持しているのです。とんでもなく恐ろしい事です。人は何故争うのでしょうか。それぞれの文化があり、尊重し合えれば争いにはならないのではないでしょうか。原爆を使用したら人類がどうなるか、誰もが知っているはずなのに。
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広島県平和記念公園にて千羽鶴を奉納する佐々木さん |
核兵器のない世界
大久保努・書記
世界大会への参加は17年ぶり2回目。ロシア・ウクライナ戦争真っ只中と言うことで「両国の代表者による悲痛な訴え」がなされました。
ウクライナ代表者からは「18才以上の男性は国外へ出られず徴兵されそうな状況であること、多くの死者が出ている現状」について報告。また、国籍・民族・人種関係なく、その人のあるがままを受け入れ「互いに尊重しあって生きていく社会」が平和で公平で平等な社会であると強い訴えがありました。
ロシア代表者からは「世界大会参加=国家に背く」と認定され命を狙われかねない恐怖の中、勇気ある報告がありました。ロシアが攻撃したウクライナのザポロジェ原発には長崎原発数千発を作ることのできる量のプルトニウムが保管されています。これは「核兵器を持たない国も核の犠牲者になりうる」と同義であると即時停戦を訴えました。
原子力は軍事利用も平和利用も区別なく危険です。唯一の戦争被爆国である日本が「核兵器のない世界」実現の先頭に立つには、政治の姿勢を変える必要があり、草の根運動で、世論で、政治の歪みを正して行かなければなりません。核兵器も原発もない平和な世界を願うばかりです。
平和は当然でない
吉見一将・書記
原水禁世界大会に初めて参加しました。今大会の主なテーマは「核兵器の使用について」「戦争と核兵器の廃絶」が中心でした。
初日と二日目はオンラインにて、ロシアとウクライナの方より現状の報告と今後への提言がありました。印象深かったことは、ロシアでは激しい言論統制が行われていて国を批判すること、侵攻を報じることで懲役最大15年というものが存在するということです。そのような状況の中、参加したロシアの方は「私もここで発言したことで弾圧を受ける可能性があります」とおっしゃっていました。
また、初日には被爆者の切明さんより原爆投下当日の状況や被爆後の差別被害のお話を聞き、とても胸が苦しくなりました。その後、原爆資料館を見学しましたが、写真などの資料はとても生々しく衝撃的なもので「原爆の怖さ」が伝わってくるものでした。
戦後77年を迎え、当時を知る方は減少してきています。当時を詳しく知らない方の多くが「核兵器の使用は今後ないだろう」と、漠然と考えているのではないでしょうか?しかし、実際にロシア・ウクライナ問題の報道を目の当たりにして、戦争や核兵器に対する意識が高くなり危機感を募らせる人が増えたように思います。
以前、沖縄でも戦争資料館を見学しましたので、長崎に行く機会があればそちらも見学したいと思います。皆さんも広島に行く機会などがあれば、原爆資料館の見学をしてみてはいかがでしょうか?