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選別される医療制度になったら 副委員長 野沢 辰雄

 土建太郎(60歳)が、「おなかが痛い」と病院へ来ました。受付でまずカタログを見せられます。その中には松竹梅コース、その他となっている。松コースは入院部屋がワンルームマンションのようにバス、トイレ、キッチン付となっている。その上にホームヘルパーさんが、24時間つきっきりということです。使用料は1日20万円也。竹コースは同じ設備でヘルパーさんだけがいないコースです。使用料は1日10万円也。梅コースは、個室だが、バス、トイレは付きません。もちろんヘルパーもなし。使用料は1日5万円也。この中から選ぶように勧められます。
 あまりお金がないので健康保険の範囲で診察してほしいと依頼すると「その他」のコースということで、診察券を渡されて、医師の都合、レントゲンなどの空いてる日を確認し、予約をしてお帰りとなります。松竹梅コースを選べばすぐに入院することが出来るのです。保険が効かないコースなのです。
 それでも年齢が、74歳までの方だけです。75歳を過ぎた後期高齢者の方だったら松竹梅コースを選ばないで、保険の範囲でというと、診察なしで薬局へ案内され胃薬を2日分くらい渡され帰らされます。
 このように、受付の段階で保険診療か特別診療かによって患者を振るいにかけられます。お金のあるなしで格差、選別される医療制度となるわけです。次回はその後の展開を書きます。乞うご期待。

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