東京土建一般労働組合　足立支部

25年程前にカリフォルニアを娘さんと車で旅した時の写真

　私のふるさとは東京都品川区五反田です。駅から２分の立地で、目黒不動（目が黒い仏像が有名）が近くにありました。
　５人兄弟の次男でしたので、兄弟の面倒を見たり、家事や新聞配達をしたりと大忙し。正直、裕福ではありませんでしたし、遊びに行く時間もありませんでしたが、それを苦に感じたことは一度もありません。むしろここまで育ててくれた両親には感謝しています。
　15歳になるとニコン（日本光学）に入社し、より良い会社を作れるならと労働組合に所属。しかし、当時の会社は言うことを聞かないやつは即クビで、組合に所属していた私は自宅待機を命じられてしまいました。それでもお給料は出ていたのですが「何もせずにお給料がもらえる」というのもなかなかにツライもの。会社内で出会い結婚したことを機に、建築金物工をしていた奥さんの兄の下に弟子入りをしました。
　その後３年間働き、さらなる技術を求め重量金物工へ。その後も「出来ない技術があるのは嫌だ」と各地を転々としながらスキルアップ。しかしある日、仕事の無理がたたり腰と膝を痛めてしまいました。病院では「今すぐ仕事を辞めないと車椅子生活になる」と言われましたが、家族を持つ身。痛みをおして仕事を続けました。
　なんとか車椅子生活にならずに済み、32歳で足立区へと引っ越し。37歳になる頃に装飾金物工となり、50歳で親方として独立しました。当時は実入りが良かったのですが、抱えている職人達に還元したいと言う気持ちが先に立ち、自身の懐に入れることが出来ませんでした。そのせいもあってか、当時からの知人には「優しすぎるんだ！」と怒られてしまうこともしばしば。
　私の趣味は海外旅行なのですが、そのきっかけはアメリカに留学した娘の様子を見に行ったことです。まさに衝撃。日本にいては知り得ない体験に「こんな世界があるのか」と世界の広さを知り、視野が広がりました。
　さて、そんな私の夢は田舎で暮らすこと。実は５月24日で金婚式を迎えるため、そろそろ夢を叶える頃合いかなとは思うのですが…なかなか奥さんの許可が下りません。なので、許可が下りるまでは大人しく趣味である「家族と行くたまの海外旅行」を楽しみたいと思います（笑）。

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