東京土建一般労働組合　足立支部

上京前19歳の頃の細谷さん(左)/輪島塗茶碗職人の父との思い出の一枚

　私のふるさとは石川県輪島市です。１月１日、新年明けてめでたいはずのこの日、我が故郷にて最大震度７の能登半島地震が起きました。組合の仲間や友人など、本当に多くの皆さんからご心配頂きました。この場を借りて感謝申し上げます。
　今回の地震は阪神淡路大震災や熊本地震よりも大規模と言われ、火災発生率においては東日本大震災をも上回っていたとのこと。私の生家も建物が大きく傾いてしまい、今後住むことは叶いそうにありません。それでも幸いなことに火災は免れ、親戚一同ケガもなく無事避難することができたので、まさに不幸中の幸いです。

親族との伊豆下田旅/細谷さん(左)

　さて、そんな我がふるさとには元来たくさんの魅力があります。有名どころだと、日本三大朝市に数えられる輪島朝市。それと、伝統工芸品である輪島塗でしょうか。もちろんそれらもオススメですが、私が紹介したいのは輪島市北方に位置する周囲５�qの小島、舳倉島（へぐらじま）です。絶滅危惧種であるヤマガラなど珍しい渡り鳥が羽を休めるオアシスとして知られる島で、澄み渡る海と遮蔽物のない景色に心が洗われます。堤防に足を運び、小魚を眺めているだけで童心に帰れる我が原風景です。
　他に、輪島には猫地獄なんて場所があります。大きな岩でできた絶壁は、猫でも降りることを怖がると言うことで命名されたようですが、猫にとっては不名誉ですよね（笑）。近くには岩をくり抜いたような小さな海水プールがあり、幼少期はよくそこで遊んでいたものです。しかし今回の地震で地面が隆起、海水が流れ込まなくなってしまいました。私にとって思い出の詰まった大切な場所だったのですが、なくなってしまったかと思うとやはり寂しいものです。

石川県輪島市のホームページ