東京土建一般労働組合　足立支部

親戚の金メダル獲得記事を嬉しそうに見せてくれた��藤さん(右)と書記

　私のふるさとは、栃木県下都賀郡国分寺小金井町です。現在は合併等を経て下野市という地名になっています。小さな頃は近くの川で魚釣りをするような、そんな活発な子供だったと思います。
　東京へ出たのは17歳の頃で、木工所を営む叔父のもとで働くため荒川区尾久に上京しました。当時は５年間修業してやっと一人前と認められる時代、私は少し長めの14年間の修業を経験しました。あの時は後輩たちが先に独立していく姿を見て、正直もどかしい気持ちになったこともあります。しかし、修行の期間は仕事を覚えるためのものであり焦っても仕方ないと、技術を学び研鑽しました。
　その後、独立してすぐに足立区鹿浜にやってきました。越した当初は知り合いがおらず、仕事もどこから貰ったら良いか分からない状態。そんな中、近所の大工さんから仕事を紹介してもらえるようになり、徐々に地元の皆さんにも信用してもらえるようになりました。その時はまだ足立区内に私以外の建具屋がいなかったので、寸法・製作・運搬で区内を駆け巡りました。運搬の際、当時田んぼだった鹿浜を子供を背負いリアカーを牽引して歩き回ったことは特に思い出深いです。
　私は昭和の時代から長きに渡り建具に携わってきましたが「平成・令和と時代が移り替わり、新たな物が生まれても変わらない物、それが建具である」と信念を持って仕事をしてきました。今の若い職人さんたちにも、一人前の職人になるという「強い志」を持って、真摯に仕事に向き合っていただけたら嬉しいです。

感動の２０２０

　皆さん、先日まで開催していた東京２０２０オリンピックは見ましたか？ありがたいことに私は、前回１９６４年に開催されたものと合わせて２度も「東京オリンピック」をこの目で見ることができました。今回のオリンピックも感動するシーンがたくさんあったのですが、その中でも特に柔道の��藤直寿選手の活躍には胸躍りました。見事「日本勢第一号となる金メダル」を獲得した時には…心底感動しましたね。実は彼、親戚なんです。思い返せば小さい頃から柔道の全国大会で優勝しているような強い子でした。しかし、才能に溺れることなく努力を重ね、大学時代には金メダリストの井上康生さんという優秀な指導者に恵まれたことが、今回の素晴らしい結果に繋がったのだと思います。いつか金メダルをかけさせて貰いたいし、長生きしなくちゃなぁ（笑）。

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