東京土建一般労働組合　足立支部

　私のふるさとは福島県双葉郡楢葉町。西には阿武隈山地、東には太平洋の大海原が広がり、鮭の遡上で知られる木戸川を有す自然豊かな地域です。夏涼しく冬暖かいので、どの家庭もエアコンはなし。夏の夜に吹く浜風が心地良かったことを覚えています。

　幼少期は大自然の中を駆け回る日々。山菜狩りへ出掛け春はゼンマイにワラビ、秋は様々なキノコを採って、四季折々の味覚を楽しみました。夏は毎日のように美しい砂浜で遊びいつも真っ黒。ですが上には上がいるもので、学校名物「日焼け大会」では最後まで入賞すらできませんでした。いかに黒いか、美しく焼けているかを競うこの競技、地黒には敵いません（笑）。
　当時の楢葉町は原発と共存していると言っても過言ではなく、住民の多くが原発の仕事をしてから農作業。そのおかげか街は潤い街並みが綺麗で整っていました。残念ながら、東日本大震災の影響で街は荒れ、人口が８割まで減少。肌感だと２割しか戻ってきていないように感じます。それでも現在は電車が全線で開通し、２０２１年からは楢葉町夏の風物詩であるサマーフェスティバルも復活。有名アーティストたちが観客を魅了し、花火が夜空を彩るなど盛り上がりを見せています。
　そんな地元の一推しスポットは実家から望む海岸線。特に陽が昇る様子は言葉にできない程美しく、家族と見る初日の出が楽しみです。会社の人にも故郷の魅力を知ってほしいと数年前に社員旅行を開催。すると、青森出身の方に「ここまで田舎だと思わなかった…」と言われてしまいました。たしかに田んぼや山しかないけど、何て失礼な（笑）。
　昔から人に恵まれ、たくさんのご縁に感謝する日々。組合の仲間も本当に素敵な方ばかりで、少しでもお手伝いになればと数年前から分会の「女性の会会長」をさせて頂いています。11月には分会餅つき大会が控えていますので、今から仲間たちと共に大成功目指し絶賛準備中です。
　今後の目標は、コロナ禍で断念した世界自然遺産イタリアのドロミティに行くことと孫の顔を拝むこと。我が孫を抱く日が今から待ち遠しいばかりです。

福島県双葉郡楢葉町のホームページ