東京土建一般労働組合　足立支部

夫婦で同じ名前の正已さん(中)と正美さん(右)/仲良しの勝田書記と共に

　私のふるさとは大阪府の大阪市住吉区です。幼少期は近くの銭湯に家族で行くのが日課で、毎月の給料日にはラーメン屋さんへ行くのが楽しみでした。
　ある日のこと、いつもの通りラーメン屋さんに行くと、隣のお客さんが食べていたのは当時まだ珍しかったオムライス。その色鮮やかな見た目があまりに衝撃的で、銀皿に盛られた黄と赤、紙が巻き付けられたスプーンの情景は今でも鮮明に思い出すことができます。そんなことがありましたので今ではオムライスが大好き…と言いたいところですが、ケチャップが苦手なため、好んで食べることはありません（笑）。
　５歳になると足立区神明にある伯母夫婦の家に住むことに。その時代はローラースケートが大ブームでしたが、我が家は裕福でなかったためローラースケートを持っていませんでした。すると、それを見かねたのでしょう。今でも忘れません、小学校1年生の誕生日に母がローラースケートをプレゼントしてくれたのです。これが最初で最後の誕生日プレゼントでしたので、きっと無理をしてくれたのだと思います。そんな母には感謝しかありません。
　当時は関東圏で関西弁を耳にする機会があまりない時代。背が低く太っていることも相まって、いじめの対象になるまで時間は掛かりませんでした。「このままではいけない」と高校入学を機にバスケットに挑戦したのですが効果はてきめん。夏休みの間に身長が10センチも伸び、自信が付いて明るい性格に変わることでいじめを脱却することができました。ちなみに卒業までに身長は30センチ伸びましたので、母は苦労をしたと思います。

　高校を卒業すると電気屋さんに就職。現場監督として働き、週の半分は徹夜でほとんど寝る時間もないような激務でした。しかし、毎日が本当に楽かったことを覚えています。
　その後、伯母夫婦に誘われ一緒に働くようになり、36歳になる頃、親方の引退を切っ掛けに独立しました。この後少しして土建へ加入したのですが、もちろん最初は役員をするつもりはありませんでした。しかし、体を壊した群長さんに代わり群長に、分会の役員をお願いされ役員にとどんどん昇進…。気付けば昨年度から支部常任になっていました。
　まぁせっかく任せてもらった支部役員「職人は楽しいんだ！」ということを多くの方々に知ってもらいたいと思っています（笑）。

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