東京土建一般労働組合　足立支部

　わしは夏目漱石の小説「坊ちゃん」で有名な四国の道後温泉から西へ約一時間行った愛媛県西予市に生まれた。西予市は昭和天皇がカブトガニの研究のためよく訪れた地で海と山に囲まれた素朴な田舎町だ。
わしはのう、学生時代は腕白でガキ大将だったからいつも子分を何人も引き連れていたものだ。
わしが小学5年生の時、町のすうも大会で六年生相手に五人抜きして優勝、賞金五十円をもらって町では大騒ぎになったのを最近懐かしく思い出されるんだ。

　

反面いつも学校では腕白がゆえに先生に竹のむちでぶん殴られたものよ。
　当時道後温泉には若い芸者さんがたくさんいて、子供心に早く遊べる身分になりたいと思ったなあ。その後二十歳で上京して何の因果か建設関係の仕事につき、足立支部に今いる。良かったのか、悪かったのかまだ答えは出ない。

 

 

 

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