東京土建一般労働組合　足立支部

高校卒業後にバスガイドをする佐々木さん(左)

　ポツンと一軒家私のふるさとは岩手県下関伊郡岩泉町。本州で最も面積の広い町で、日本三大鍾乳洞の一つ「龍泉洞」で有名な地です。盛岡から急勾配な山道を走ること一時間、私の大好きなテレビ番組「ポツンと一軒家」に出てきそうな民家もあり「山道沿いに民家がぽつんと…」というナレーションが似合うような、そんな場所です（笑）。
　春になると山菜採りに60度程の斜面を身軽に移動。ワラビやウドを籠一杯に採っていたので「カモシカの足」と言われていました。夏は川で泳ぎ清流にしか生息しないカジカを獲って食べたり、冬は裏山でスキーをしたり川に張った氷の上を長靴で滑ったりと、大自然だからこその遊びを楽しんでいました。
　実家は代々酪農や葉たばこ栽培を営み、忙しい時には家の手伝い優先で学校をお休みすることもしばしば。そんな実家も今では兄が跡を継ぎ、酪農一本に絞って二百頭あまりの短角牛を育てています。ちなみに、この牛は赤身肉でヘルシーかつ美味しいので是非ご賞味ください（笑）。

制服に憧れて…
　高校卒業後は制服に憧れバスガイドの道へ。宮古営業所に７年勤務し、県内はもちろん遠くは関東まで行きました。東日本大震災によってリアス式海岸の観光地、景勝地は景色が変わってしまう程の被害を受け、知り合いのドライバーさんも犠牲になってしまいました…。しかし、津波の歴史と共に何度も復興してきた三陸海岸。時間はかかるかもしれませんが、いつしか復興することを信じ、自分にできる支援をしていこうと思います。

いつかは田舎に
　分会では今年度より財政部長として分会活動に携わることになりました。こんなご時世ではありますが、分会の仲間の皆さんと共に知恵を絞り、分会を盛り上げていきたいと思います。そして気付けば東京での生活も27年。東京での生活の方が長くなってしまいましたが、岩手県出身の歌人石川啄木の歌「ふるさとの山に向ひて言うことなしふるさとの山はありがたきかな」にもあるように、今では田舎の山が恋しいばかりです。将来的には田舎に移り住み、大工をしている主人に家を建ててもらい、のんびりと暮らしたいなと考える今日この頃です。

岩手県下関伊郡岩泉町のホームページ